第169回 ゲームの代理プレイサービスへの営業税徴収について

近年IT(情報技術)の発達によりオンラインゲームが急激に発展しており、このため、電子商取引(EC)プラットホームまたはネット上の交流サイト(SNS)を通じて代理プレイサービスを提供し、提供したサービスにつき時間またはレベルで料金を計算することにより労務報酬を受け取る個人または事業体がますます増えている。

これに対して、11月8日に財政部台北国税局は、このようなオンラインゲーム代理プレイサービスの提供行為は全て、営業登記を行った上で営業税を徴収しなければならないと指摘した。

台北国税局の指摘によると、個人が営利目的でインターネットを通じて商品または労務を販売(提供)する場合において、ひと月当たりの商品販売の販売額が営業税徴収の最低基準(商品の販売の場合は8万台湾元、労務の提供の場合は4万元)に達しないときは、営業(税籍)登記手続を一時的に免除することができるが、基準となる「ひと月当たりの販売額」については、直近の6カ月間の販売総額の平均で計算するとのことである。

よって、個人が営利目的でインターネットを通じてオンラインゲーム代理プレイサービスの労務を提供する場合は、上記の免除基準を満たす場合を除き、営業を開始する前に、付加価値型および非付加価値型営業税法第28条および第32条第1項の本文の規定に従って、主管の徴収機関で営業登記を行い営業税を徴収しなければならないことになる。

台北国税局のさらなる説明によれば、個人がオンラインゲーム代理プレイサービスを提供し、かつひと月当たりの販売額が徴収の最低基準に達しているにもかかわらず、営業登記手続を行っていない場合、摘発される前や、徴税機関または財政部の指定した調査員による調査を受ける前に、自発的に徴税機関で営業税の税籍登記手続を補完しかつ納付漏れの税金につき追加で申告・納付しさえすれば、租税徴収法第48条の1第1項第2号の規定に基づき処罰を免れることができるとのことである。


*本記事は、台湾ビジネス法務実務に関する一般的な情報を提供するものであり、専門的な法的助言を提供するものではありません。また、実際の法律の適用およびその影響については、特定の事実関係によって大きく異なる可能性があります。台湾ビジネス法務実務に関する具体的な法律問題についての法的助言をご希望される方は当事務所にご相談下さい。

執筆者紹介

弁護士 尾上 由紀

早稲田大学法学部卒業。2007年黒田法律事務所に入所後、企業買収、資本・業務提携に関する業務、海外取引に関する業務、労務等の一般企業法務を中心として、幅広い案件を手掛ける。主な取扱案件には、海外メーカーによる日本メーカーの買収案件、日本の情報通信会社による海外の情報通信会社への投資案件、国内企業の買収案件等がある。台湾案件についても多くの実務経験を持ち、日本企業と台湾企業間の買収、資本・業務提携等の案件で、日本企業のアドバイザー、代理人として携わった。クライアントへ最良のサービスを提供するため、これらの業務だけでなく他の分野の業務にも積極的に取り組むべく、日々研鑽を積んでいる。

本記事は、ワイズコンサルティング(威志企管顧問(股)公司)のWEBページ向けに寄稿した連載記事です。